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プログラミング教育の現状とその課題とは?

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2015年現在、世界中でプログラミング教育推進の動きが急速に進められています。アメリカではオバマ大統領が昨年「すべての人にプログラミングを学んでほしい」とYoutube上に表明し、Code.orgが中心となり世界中でコーディングを体験するイベントが数多く行われています。日本ではDeNAやサイバーエージェントなどの有名IT企業においても子ども向けプログラミング教育が続々と進められており、習い事ランキング(リクルートライフスタイル調査)では、プログラミングが7位に入り、ダンスよりも上位であるという驚くべき結果が報告されました。アメリカではプログラマーが高給をもらえる仕事であることが認知されてきており、子どもの頃からプログラミングを学ぶことは、日本に留まらず世界中で大きなトレンドとなっているのです。

オバマ(オバマ大統領は、ただ作られたものを消費するだけでなく自らがコンピュータを使って何かを作り出す能力を身につけてほしいと語っています。)➡︎動画はこちらから見れます

その一方で、プログラミングを子どもに学んでほしいと考えている親御さんや、プログラミングに興味を持っている方の中には「なぜプログラミングが必要で、実際どういう動きが起きているのかわからない」とお考えになる方も多いはずです。そこで今回プロスタでは、プログラミング教育の現状について、プログラミングスクールなどの民間での取り組みと国や学校などの公的機関での取り組みを紹介します。この記事を通してプログラミング教育はまだ運動は始まったばかりである(民間、学校)こと、さらには大きな発展の可能性があることを感じていただけると幸いです。

そもそもプログラミング教育とは?

数年前からIT化は進んでおり、プログラミング技術も昔から認知されているにも関わらず、なぜ今プログラミング教育が求められているのでしょうか。
プログラミング教育に関する明確な定義はありませんが、総務省では、「青少年(18歳以下程度)の発達段階に応じたプログラミングに関する教育を通じて、将来の高度 ICT 人材とし ての素地の構築・資質の発掘を図ろうとするもの」と示されています。このように書くと難しそうに見えますが、「青少年に対して」「将来ITを駆使するための基礎を育む」取り組みだと理解していただいて差し支えありません。プログラミング教育を通してICT人材(プログラミング人材)を育成する理由は主に3点あります。

プログラミング人材が求められるワケ①高度IT化

1つに、国の方針としてIT化を推進するにあたりそれを実行する人間が必要だということです。政府は、成長戦略の柱として情報通信技術(IT)を経済成長のエンジンと位置付け、世界最高水準の IT 利活用社会を実現するとする「世界最先端 IT 国家創造宣言」を策定しました。今後は世界中でIT化が一層進み、IoT(モノのインターネット化)、AI(人工知能)などの発展は止まらないでしょう。内閣では「情報資源立国」を目指すこと・またその達成目標を策定し以下の目指すべき姿を示しています。

  • 2020にテレワーク労働者(自宅で働く労働者)を全労働者の10%以上
  • 2020に健康寿命を1歳高めるために医療・健康情報の活用
  • 2020年の東京オリンピックでのIT活用によるおもてなし
  • 地方創生 IT 利活用促進プランの推進
  • 世界一安全で災害に強い社会の実現

(「世界最先端 IT 国家創造宣言」より)

筆者としてはオリンピックでどのようにITを活用するのかが大いに気になる所です。将来的に厳しい課題に直面するであろう日本をより快適な社会にするためにも、ITの力は欠かせないのです。そしてIT技術の発展のためには、もちろんのことながらITを使って新しいサービスを生み出す人材が必要になります。

プログラミング人材が求められるワケ②将来的なIT人材不足

今後ITがより人々の生活に深く関わるようになり、ITの仕事にはより多くの労働者が必要になるでしょう。野村総合研究所のデータによると、2010年に14万人強であったwebネイティブ企業の雇用者数は、2020年には85万人に拡大するというデータもあります。

ウェブビジネス市場

(IT関連の仕事の雇用が一層増えることが予想されます。)

ヨーロッパでも2020年に80万人のコンピューター専門家が不足する恐れがあると言われており、プログラミングができる人材を増やすのは世界各国の急務でもあります。

プログラミング人材が求められるワケ③21世紀型能力の育成

また、プログラミング教育は将来に専門的にITに関わる子どもだけでなく、あらゆる子どもに対しても有益な効果があると言われています。というのも、プログラミングというのはホームページやシステムなどの完成物を作ることを目標に、何度も何度も実行と検証(トライ&エラー)を繰り返しながら作る必要があり自分でものごとを考える力が身につくからです。さらにはコンピューターに指令を出すための論理の構造も意識して取り組む必要もあることから、プログラミング教育は21世紀に求められる問題解決力と論理的思考力を身に着ける効果があります。学校の教科の勉強では先生の話を子どもが一方的に聞くというスタイルになりがちなので、自分なりに考えながら学習に取り組むことができるという点でもプログラミングは子どもにとって意義があります。
このように、近い将来に世界中でより一層IT化が進むためにプログラミングの素養がある労働者が多く必要になること、プログラミング教育の実践が高い教育的効果を持っていることからプログラミングは近年の教育におけるトレンドの1つとなっています。

子どもでもプログラミングが理解できるの?

小さい子どもがプログラミングを理解できるのか、またプログラミングを教えることができる人は世の中に一握りしかいないのではないか、といった疑問が昔から提起されていました。ですが、近年開発されたビジュアルプログラミング言語により、それらの疑問は解消されつつあります。ビジュアルプログラミング言語とは、プログラムをテキストで記述するのではなく視覚的な操作でプログラミングするプログラミング言語である、とされています。コードを記入せずにブロックなどの直感的な操作でプログラムを組むことができ、近年はScratchや文部科学省が開発したプログラミンなどが普及し、小さな子どもでも楽しみながらプログラミングの原理を学べるようになりました。また、ビジュアルプログラミング言語はプログラミング未経験者でも一定の学習をすれば指導できるため、親子でも気軽にプログラミングに取り組めるという特徴もあります。

子ども

(プログラミング学習のハードルは近年急激に下がってきています。)

では、ここから民間での取り組みと学校・国での取り組みを迫っていきます。

①民間での取り組み

プログラミング教育が必要とされる今、民間(企業・NPO・ボランティア団体)のプログラミングスクールやプログラミングに関するイベントは増加傾向にあります。ここでは2014年に総務省から発表されたデータをもとに、プログラミング教育に迫っていきたいと思います。

子ども向けプログラミングスクール数は増加傾向

プログラミング教室、講座を行う団体はここ数年で急激に増加しています。

団体数データ

(母数は少ないですが、ここ2~3年で団体数は3倍近く増加しています。)

プロスタでもTENTOTech Kids CAMPなど子ども向けスクールをいくつか紹介していますが、サイトを運営者としてもここ1年ほどでプログラミングスクールが急激に増えていると感じます。また、毎週末にはスクールの他にもプログラミングのイベントや体験学習など多種多様な形式でプログラミング教育が実施されており、小学校の教員向けの講習なども見受けられるなど種類も多様化してきています。今後も子ども向けプログラミングイベントの増加・拡大傾向がより活発になることは間違いないでしょう。

全国規模のコンテストも実施するように

子どもや青年のプログラミングの才能を発掘することなどを目的に、プログラミングコンテストも多数実施されています。特に規模の大きな3つのコンテストを紹介します。いずれも企業と提携して実施している場合が多く、年々レベルが向上してきています。

  • アプリ甲子園
    株式会社D2Cが運営しており、1000人以上の選りすぐりの小学生〜高校生がスマートフォンアプリ企画力・実装力を競うコンテストです。決勝大会では、予選を勝ち抜いた上位10名が最終プレゼンを行います。今年10月末に第3回が実施され、プロスタでも決勝大会に取材に行ってきました。→優勝者は小学生!?アプリ甲子園2015徹底レポート
  • U22プログラミングコンテスト
    1980年より経済産業省の主催により、優れた才能を持ったイノベイティブなIT人材の発掘と育成、単にプログラムのできる人材ではなく、アイデアに富んだソフトウェア開発に取り組む人材の発掘を目的として開催されています。
  • Unityインターハイ2015
    小学生~高校生までが応募可能なゲーム開発の全国大会です。統合ゲーム開発環境ソフトウェアのUnityを活用したゲームの完成度、オリジナリティを競います。

受賞者の記念写真 (以前は小学校や中学校によくあるコンテストといえば絵や作文に応募するのが一般的でしたが、近い将来は「コンテストといったらプログラミングでしょ!」と言われる日が訪れるでしょう。)

プログラミング教育は関東の大都市が半数を占める!?

プログラミング教室・講座の地域別教室数のグラフを見ると、半分以上が東京を中心とした関東地域で実施されていることがわかります。また、多くの教室・講座が大都市での開催であり、中都市・小都市は事例も少ないことも特徴です。

地域別教室数データ

関東にスクールが多い要因としては関東はIT企業が多く、それゆえ指導者も多いことや親の教育熱が特に高いことが考えられています。今後は、大都市だけでなく規模が大きくない都市においてもいかに全国的な展開をしていくかがのプログラミング教育普及のカギになるでしょう。

プログラミングイベントの認知、講師の育成が課題に

このように、民間のプログラミング教育ではスクールや団体ごとに独自の発展を遂げていますが、課題も多く残っています。前述の総務省が取ったアンケート及びヒアリングでは、子どもや親への訴求力や認知度の不足から、受講者の確保を課題とする団体も多く見られました。特に、関東以外の中都市や小都市の事例では受講者の募集に苦労しているケースが多く、地方でのプログラミングに関する教育の認知度不足が課題として認識すべきでしょう。また、全国で教室・講座を開講している団体からも、東京とそれ以外の地域での開催では集客に大きな差が出ているとの声もあり、東京とそれ以外の地域では顕在化しているニーズに大きな差があると考えられます。
また、講師はプログラミング能力に加え、子どもとも適切に関わることのできるコミュニケーション能力も求められることが多く、人材確保にも頭を悩ませているスクールが多いのが現状です。新しい取り組みとして、株式会社コットコでは、主婦が子ども向けプログラミングスクールの講師としてプログラミングを教えられるように人材育成を進めています。また、Life is Techでは小中学生がオンライン上でプログラミングの指導を受けることができます。こちらも今後の活躍に注目ですね。

②学校・国での取り組み

義務教育下においては、2012年には中学の技術家庭科で「プログラムと制御」が必修科目になるなど少しずつではありますが動きは見られてます。ですが、小学校や中学校などの教育機関ではプログラミングを盛り込んだカリキュラムの内容や評価方法についてなど解決していない論点は多く、まだまだ検討段階にあるのが現状です。ここでは小中学校でプログラミング教育が取り入れられている、DeNAと佐賀県武雄市のコラボ例を紹介します。

DeNAと佐賀県武雄市のコラボ

昨年、DeNAがCSRの一環として佐賀県武雄市小学1年生39名に対して、Scratchを用いたプログラミング指導を東洋大学と共同で実施したことが話題を呼びました。結果として、児童261名中257名もの生徒が「プログラミング授業が楽しかった」という回答をしています。ただ、武雄市は全国の自治体で唯一、児童生徒全員に1人1台のデバイスを配布して「ICTを活用した教育」事業を行っているために、この例を一般的な小学校に適用するのは難しいであろう。今後プログラミング教育を小学校や中学校で進めるためには、wi-fiやタブレットなどインフラ面の整備、教員1人でも子どもに教えることのできるように教材の開発やノウハウの共有が求められます。また、プログラミング教育がただ「楽しかった」だけで終わらないように、学習の評価の仕組みを整えることも重要です。

プログラミングで大学受験ができるようになる!?

現在、国をあげてプログラミングを学ぶ土壌を作る方針が進められています。IT企業の経営者が中心となって設立された教育改革第1次提言ではプログラミング教育を進めるための国家的な提案がなされています。そこで注目に値するのが、若者に情報系の学問を学ぶための動機づけ、プログラマーをあこがれの職業にする必要があると明言している点です。実際に、プログラミングがあれば大学受験や就職活動を突破できるようにするなど斬新なアイデアも出てきており、制度的な変革も進むことが予想されます。

受験改革

 (国も本腰を入れてプログラミング教育に着手しています。)

日本のプログラミング教育はどう進むべきか?

ここまででプログラミング教育の現状とその未来図をたっぷりと紹介してきました。子どものITへのリテラシーが変化する中で、国や民間など「大人」が推進するプログラミング教育はどのような方向性を歩むべきでしょうか。
筆者はプログラミング教育普及のカギは「様々な立場の人間が子どもにプログラミングを楽しんでもらうことを忘れずに、試行錯誤を重ねること」こにこそあると考えています。もちろん、国としてプログラミング教育を進めるためにはプログラミングを教えることができる人材の育成やインターネット接続やタブレットなどハード面の整備も急務でしょう。ですがいくら時代が進歩しても知識は人から人へ伝わるものです。民間・学校・国など様々な関係者が連携しながら、子どもに楽しみながらプログラミングに取り組んでもらうこと、より多くの子どもにプログラミングを学んでもらうこと、といった原点を忘れず活動を続けていただきたいと思います。これまで紹介してきたプログラミング教育に情熱を持った彼らの実践や努力が、これからのプログラミング教育の歴史を作っていくことでしょう。

さいごに

いかがでしたでしょうか。勢い余って長文になってしまいましたが、プログラミング教育はこれから実践・研究が進められ、より一層面白くなる分野であることは間違いありません。ぜひ子どもをお持ちの親御さんは一度お子様とともにプログラミングの学び、その面白さを感じていただければと思います。社会的にもニーズが高まっているこの機会に、ぜひともプログラミングの世界に足を踏み入れてみてください!

投稿者:プロスタ編集部

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